若返る!?炭酸パックの驚くべき効果とは

美肌効果にニキビの改善、アンチエイジングと美容に良いとされる炭酸パック。炭酸パックとは、炭酸ガスを含んだジェルや泡などでパックを行うことです。
炭酸、というとコーラやラムネ、炭酸水など飲料のイメージが強いかと思われます。
炭酸ガス、とは二酸化炭素のことです。
この炭酸ガスが水に溶け込んだものが炭酸水です。
また、炭酸泉、炭酸ガスがお湯に多く溶け込んだ温泉も存在します。
ヨーロッパ、特にドイツでは、この炭酸泉が豊富に湧き出しており、古くから温泉医療の研究が進んでいました。現在でも盛んに研究されており、医療や美容の面で大いに利用されています。

なぜ炭酸ガスが美容によいのでしょうか。

炭酸ガスの医療効果

炭酸水
ヨーロッパでは炭酸水はとても身近なものです。レストランでミネラルウォーターを頼めば炭酸水が出てくることもしばしばです。
炭酸水を飲むことで、炭酸ガスが胃腸を刺激し、消化吸収・腸のぜん動運動を促し便秘を解消してくれる効果もあります。
炭酸でお腹が膨らむので、空腹を紛らわし、間食を防止する、という風にダイエットのサポートに使う人もいます。炭酸水にはカロリーもないため、ダイエットのサポートには最適です。

炭酸泉はぬるめのお湯でも実際の温度より温かく感じるため、ゆっくりと長湯が出来るほか、湯上り後もポカポカと温かく感じます。
炭酸泉には高濃度の炭酸ガスが溶け込んでいます。水に溶け込んだ炭酸ガスは、塗り薬のように皮膚から吸収されます。先に述べた通り、炭酸ガスとは二酸化炭素のことです。炭酸ガスが体内に浸透すると、体の中の二酸化炭素濃度が濃くなり、体は酸素が足りない状態にあると判断します。すると体は酸素を供給しようとするので、血行が促進されます。血行が促進されることで細胞が活性化され、さらには傷を治そうとする抗炎症作用も生み出し、自己治癒力を高めます。
さらには細胞が活性化することで、運動を行ったような状態になり、筋力の増強、脂肪の減少といった作用をもたらすことも研究により証明されています。
炭酸泉はリウマチ、褥そう(床ずれ)、難治性の外傷の治療、リハビリテーションなど、多岐に用いられています。

こうした炭酸泉はヨーロッパの各地にみられます。
ドイツでは古くより炭酸泉を利用した治療と研究が行われており、国内には約130か所の炭酸泉の温泉保養所が存在しています。温泉療養の専門医が常駐しており、治療・療養のために利用する際は、医師の診断書が必要になるほか、医療保険も適応されます。

日本は火山が多いため湯温の高い温泉が多いです。炭酸ガスは高温では抜けてしまうため、日本では天然の炭酸泉は珍しいですが、大分県の長湯温泉が炭酸泉として有名です。

炭酸パックの美容効果

パック
炭酸泉を利用した温泉療法では、おおよそ15分~20分ほどの入浴が効果的とされています。ですが、美容効果を得るために、顔を15分も炭酸泉に浸けておく、なんてことはできません。
そこで活躍するのが炭酸パックです。

炭酸ガスの血行促進効果は、クマの改善など血色を良くし肌を生き生きとした色に見せてくれるほか、老廃物の排出を促し、内側から肌を若々しい状態に保ちます。

細胞活性効果は新陳代謝を良くし、肌のターンオーバーを促し、シミ・くすみのない美しい肌へとみちびいてくれます。
また、細胞自体が活性化するので、アンチエイジング効果でしわやたるみも改善されます。

傷を治そうとする抗炎症作用は肌荒れやニキビなどの炎症を抑えてくれます。

筋肉増強・脂肪燃焼効果は、小顔効果、リフトアップ効果ももたらしてくれます。

炭酸パックを使った実験

実験
医療にも使われている炭酸パックですが、ほんとうに効くの?という声もあるとは思います。
メーカーがいくつか実験を行っています。
三人の女性を対象として、炭酸パック使用前と使用後の肌を40倍に拡大撮影して比較したところ、明らかに炭酸パック使用後の肌は三人ともきめが細かくなっていました。

また、炭酸パックの効果により新陳代謝が良くなると、皮膚の温度も高くなります。
炭酸パック使用前・使用後の皮膚温度を測定する実験を行ったところ、炭酸パック使用後の皮膚温度は使用前より上昇し、実験後4時間経っても皮膚温度が高い状態が持続しました。
対照として、同じ成分を使用し、炭酸ガスを発生しないパックをした後に皮膚温度を測ったところ、上昇はありませんでした。

炭酸パックは科学的にも効果は実証されているのです。

実は効果なし!?炭酸水での洗顔

洗顔
肌に炭酸を供給するなら、炭酸パックではなく炭酸水で代用ができると思うかもしれません。現に、炭酸水での洗顔が美容に良いというブームが起きています。ですが水に溶けた炭酸ガスはとても抜けやすいのです。
水の中に溶けている炭酸を測る際には、ppmという単位が使われます。1ppmは、お湯一リットルに対し、0.01gの二酸化炭素が溶けている状態を指します。もちろん数字が大きいほど炭酸ガスの濃度が高いです。
炭酸泉の中でも、医療目的で使われている炭酸泉は1000ppm以上とされています。
それに対し、ペットボトルの炭酸水は密閉時は3000~6000ppmもありますが、ふたを開けた瞬間に、1000ppm以下にまで減少します。
さらに洗面器に開ける、手ですくって、顔をすすぐ、などをしている間にもすればどんどん減っていきます。
ですので、こうした炭酸ガスの美容効果の恩恵を受けられるかというと微妙なところです。
炭酸泉も同様に空気に触れた瞬間には炭酸は抜け始めますが、絶えず高濃度の炭酸泉が供給され続けられるため効果があるのです。

また、炭酸水の炭酸ガスの泡は大きく、泡がはじける際に、刺激となって肌に痛みを感じる場合もありますので、肌の弱い人にはかえって肌荒れの原因となってしまう可能性もあります。

炭酸パックの使い方

特に効果が高いとされている炭酸パックは、ジェルタイプの炭酸パックです。
これは炭酸泉が一般的でない日本において、お年寄りの褥そうの治療目的で医療用に使用されていたものを美容に転用したのが始まりです。

炭酸ガスには、時間とともに抜けてしまうというデメリットがあります。ですがジェルタイプの炭酸パックは、抜けやすい炭酸ガスを逃さないようジェルで覆うことで効果的なパックを行うことができるのです。
ジェルなので垂れてくることもありません。
ジェルタイプの炭酸パックには、二剤を混ぜて化学反応を起こして炭酸ガスを発生させるタイプ、封を開けることで空気と化学反応を起こして炭酸ガスを発生させるタイプがあります。
使い方はどちらも同様に、付属のスパチュラ(ヘラ)を使って顔に乗せ、20~30分ほどパックを行います。
使用後は、洗面台のつまりを防ぐため、ジェルをスパチュラで落としてから洗顔を行います。

最近はジェルが固まってはがせるタイプもあります。
このような、ジェルを塗って最後にはがすタイプのパックはピールオフパックとも呼ばれます。古い角質を化学物質で除去する「ピーリング」と誤解されることもありますが、ピールオフパックとピーリングは別物です。
「ピール」は、剥がすという意味です。ピールオフパックは、パックを剥がす際に毛穴の黒ずみや角栓・くすみも一緒に剥がしてくれる効果もあります。
また、ピールオフパックは塗っている間に徐々に固まっていくため、炭酸ガスを逃さず、肌の中へ送り込んでくれる力が強いとの研究結果も出ています。
ジェルタイプの炭酸パックは本格的な肌ケアができる一方で、混ぜて肌に乗せ、落としてから洗顔、と慣れないうちは扱いづらさがあるのがデメリットであると言えるでしょう。

スプレー缶からワンプッシュで出てきた泡を顔に乗せパックする泡タイプや、マスクを水で濡らすと、炭酸が発生するシートマスクタイプの炭酸パックも最近では増えています。
泡タイプのパックなら、スパチュラのような器具もいらず、スプレー缶からワンプッシュで出てきた泡でパックするだけなので簡単です。
濡らして使うシートパックは、お風呂での使用を推奨していたりと、「ながら」で使えるので、時間も無駄にせず炭酸パックの使用ができます。
しかし、こうした商品は、炭酸が抜けやすいため、高濃度の炭酸を逃さず肌に浸透させることのできるジェルタイプの炭酸パックに比べれば効果は劣ります。

炭酸パックは痛い?炭酸パックと肌への刺激

炭酸パックを一度使ったことがある人でも、炭酸パックは痛い、肌が赤くなったなどの感想を持った人もいるのではないでしょうか。

炭酸パックをしているときの痛みは、炭酸の発泡が肌への刺激となってしまうからです。
比較的炭酸の粒の大きい泡タイプのパックや、シートタイプのパックでこうした刺激を感じることが多いようです。

炭酸パック時に肌が赤くなってしまうのは、炭酸パックの血行促進作用により、血行が良くなっているからです。
特にジェルタイプの炭酸パックを使用すると、肌が赤くなりやすいです。この作用は4時間ほど続く場合もあるそうです。

ですが、炭酸パックは肌に合う合わないが大きく左右されるのも事実です。
ジェルタイプの炭酸パックは高価なものでもありますので、お試しパックなどで一度使い心地を確かめてから購入しましょう。

最後に

炭酸パックは高級エステでも使われるほどです。
まずは1週間ほど継続して使用すれば、見違えるほどに効果を実感できます。
その後は週に2~3回をめやすに、週末のリラックスタイムやここぞというときに使いましょう。

シワやたるみ、くすみやシミなど、年齢に伴う肌の変化も炭酸パックは効果てきめんです。
お肌の悩みに対し、年を取ったからとあきらめず、ぜひ一度炭酸パックの効果を実感しててください。

(enJOY Complex編集部)

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